キャンプ場インタビュー

やっぱり大事なのは「人」ですね

ボスインターナショナル 代表取締役 伊藤秀真氏

近年、様々な企業がその特性を活かしてキャンプ場ビジネスに参入しています。今春、茨城県神栖市にオープンした「ウォーターガーデンリゾート」は、これまでキャンプ場に定置式トレーラー「ボスキャビン」を販売してきた伊藤秀真氏がオープンさせたキャンプ場。
これまでトレーラーの販売で全国のキャンプ場を回っており、キャンプ場とのネットワークの広さでは業界でも屈指の存在。そんな伊藤氏がどのような経緯でキャンプ場をオープンさせたのかを伺いました。

全国のキャンプ場とネットワークを持つ伊藤秀真氏

どのような経緯でキャンプ場をはじめられたのか

以前からキャンプ場を作りたかったので、かなり前から場所を探していました。会社がこの近くにあり、趣味の水上スキーができる場所ということで、利根川沿いの場所を探していました。
この周辺には思っているようなマリーナがいくつかあるのですが、余り広い場所だと、資金的に手に余ってしまいます。ちょうどよい規模の物件というのがなかなか見つからなかったのですが、この土地は、以前近くのマリーナでキャンプ場もやっていたオーナーの紹介で知ることができました。

キャンプ場にトレーラーを販売していたノウハウは活かせましたか

これまでのトレーラーをキャンプ場に販売する「BtoB」と、キャンパーにサービスを販売する「BtoC」はずいぶん違うというのは実感しました。
トレーラーを販売する場合はキャンプ場の担当者が求めているものを提供することが必要になりますが、キャンプ場によって違いはあるものの、基本的なものは同じです。
それと比較してキャンプ場の場合はキャンパーによって求めているものが違う。極端に言えば10組のキャンパーがいれば、10の求めるものがある。それに対応していくのは大変だな、と感じました。
ただし、キャンパーの人に直接「楽しみを提供する」という仕事は楽しいですね。トレーラーを販売する中でも感じていましたが、直接お客さんと接するようになって改めて感じたのは、一番大事なのは「人」ということですね。これまでトレーラーを販売するために全国のキャンプ場に伺いました。その中で人気のある、特に民間のキャンプ場は「人」でお客さんが来ているというのを感じていましたが、そのことを実感しました。

キャンプ場でもよく見かけるトレーラーが並ぶ

これからどうしていきたいですか

以前はトレーラーをみてもらうために、キャンプ場に直接伺っていましたが、ここは展示場も兼ねているので、実物のトレーラーを見てもらうだけでなく、どうやって活用していくかを見せられる場所にしていきたいと考えています。
今キャンプ場は様々な業界から注目を受けていますが、キャンプ場は今後も伸びていくと考えています。一度閉鎖したキャンプ場も再生するといった新しい会社も出てきていますし、キャンプ場の運営の仕方もいろいろな形が出てくるのではないかと考えています。
民間のキャンプ場は、これまではなかなか次の代に引き継げなかったのですが、最近は次の世代に引き継がれているキャンプ場も増えています。私も親からトレーラーをキャンプ場に販売するという仕事を引き継いだのですが、これからは同じような新しい世代がキャンプの業界をけん引していくのではないでしょうか。

小さなマリーナではカヌーなどのウォータースポーツが楽しめる

ありがとうございました。