『ウィア☆サバイバル』防災キャンプ 講師レポート

三重県南伊勢町「古和浦会」様からのご依頼により、JAC公認オートキャンプ指導者である嶋田嘉人インストラクターに、防災キャンプの講師を務めていただきました。
当日は「キャンプを通じて防災を学ぶ」をテーマに、子どもから大人まで楽しみながら体験できるプログラムが実施されました。

今回の活動は、JAC公認オートキャンプ指導者による地域連携事例として、日本オートキャンプ協会の公式サイトで報告レポートとして掲載いたします。

準備と打ち合わせ

10月13日（祝）10時より5時間、三重県南伊勢町「古和浦会」主催の防災キャンプ『ウィア☆サバイバル』にて、講師を務めました。
会場は南伊勢町にあるキャンプ場「浮島パークなんとう」。

開催にあたり、サブ講師の上野隆晃さん（TUMUGU代表）とウェブで複数回打ち合わせを行いました。初めてご一緒する方でしたので、まずはお互いを知るところからスタート。主催者の「古和浦会」関係者との打ち合わせも無事終え、本格的な準備に入ったのは約1ヶ月前でした。

実は偶然にも、私は9年前にも同団体のセミナーで講師を務めていました。当時は「弓切火おこし」や「ブルーシートを使ったシェルター設営」など、よりサバイバル色の強い内容でした。あのとき園児だった子どもたちが、今回は中学生として再会したことに感慨深さを覚えました。

テーマとカリキュラム設計

今回のテーマは“サバイバル”よりも“キャンプを通じて防災を学ぶ”。
体験的に学べる構成を意識して、次のようなカリキュラムを組み立てました。

• ナイフを使ったフェザースティック作り
• パラコードブレスレット作り
• 竹を使った炊飯体験

どれも通常のキャンプより一歩踏み込んだ内容で、楽しみながら「生きる力」を感じてもらえるプログラムに仕上がりました。

（写真：セミナーで使用したナイフやノコギリを準備）

刃物類は安全管理を徹底。施錠できるケースに収納し、ダイヤル式南京錠とワイヤーで車内に固定して運搬しています。職務質問を受けた際にも安全な運搬であることを説明できるよう、常に配慮しています。

（写真：普段セミナーで使用しているウエストベルト）

前泊と会場準備

会場近くに宿泊施設が少なかったため、前日から上野さんと「浮島パークなんとう」に前泊しました。
上野さんは「キャンプ仲間から“上野＝焼き鳥”と言われたい」とのことで、夕食に焼き鳥をごちそうしてくださいました。本当においしかったです。

当日は朝6時前に起床し、7時から会場設営を開始。
気温は30℃近くまで上がる予報でしたが、上野さんが用意してくださった特大タープのおかげで、日中も快適に進行できました。

（写真：2区画を使って設営した大型タープ）

実技中心のプログラム

まずはフェザースティック作り。
簡単なナイフセーフティ講習のあと、各自でフェザースティック作りを体験。木材が削れる感触にみんな夢中で、時々「周りも見ようね」と声をかけながら進めました。

続いてパラコードブレスレット作り。
パラコードの色選びから、ハサミでのカット、ターボライターでの焼き止めまでを自分で体験してもらいました。この工程に時間がかかりましたが、皆それぞれ集中して取り組んでくれました。

（写真：竹の炊飯器作りに挑戦する子どもたち）

最後は竹炊飯。のこぎりで竹を切り、フタを作る工程は子どもたちの真剣な表情が印象的でした。

調理の間に『命を守る5要素』について20分ほど講義を実施。
少しスケジュールが押しましたが、カレーと竹ご飯が無事完成！上野さん曰く「竹ご飯の成功率80％」とのことでしたが、皆さんからは大好評でした。

食後はテント設営の話をしたあと、メタルマッチでの火おこし体験へ。
講話よりも実技のほうが人気で、子どもたちは夢中で火花を飛ばしていました。

最後に

今回は十分な準備期間を確保し、上野さんや主催の柳生さんと密に連携できたことで、安心して当日を迎えることができました。特に上野さんには、常に先を読みながら進行を支えていただき、本当に感謝しています。

初対面の方と協力してのセミナー実施は、私にとっても大きな学びでした。
JACのつながりを通じて得たご縁を大切に、今後も体験型の防災セミナーを積極的に展開していきたいと思います。

関わってくださった皆さん、本当にありがとうございました。