JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告_「けやき祭」

高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からアウトドア部の活動の様子を報告いただいた。
今回は、アウトドア部の年間行事の中でも最も力を入れているけやき祭(文化祭)のレポートである。
昨年の1年生企画長に引き続き、本年度のけやき祭も、1年生の企画長によるけやき祭であった。準備にかかった様々な困難を乗り越えて迎えた当日までの企画長のレポートをお届けする。
なお、今回は普段顧問が書いているコメントも、企画長によるコメントとして掲載させていただいている。

 こんにちは!武蔵越生高等学校アウトドア部の小林菫です。今年も活気あふれる、第59回けやき祭が開催されました。皆様にはお忙しいところ、お時間を割いて足をお運びいただき、厚く御礼申し上げます。今回の記事では、これまで頑張ってきた準備期間から本番までの道のりを振り返り、その中から得た学びや成長をお伝えします。

 今年も昨年同様多くの困難を乗り越えての文化祭でした。私は「新しいことに挑戦したい」という強い思いから、けやき祭アウトドア部企画長という大役を引き受けました。しかし、私はこれまで文化祭や企画長をやったことがなく、右も左もわからない状態からのスタートでした。しかし、来場者の皆様に楽しんでいただけるように、1つ1つ丁寧にそして積極的に取り組みました。文化祭準備のときは壁にぶつかり思い悩んだり、不安になったりする日々もありましたが、仲間と協力しあいながら無事けやき祭を終えることができました。

 今回は、そんなけやき祭の準備から当日までのレポートをお届けします。

けやき祭を終えて

部長 中村蓮音
副部長 石若和裕 堀口大喜

けやき祭の準備は約2ヶ月前(7月)から始まりました。最初は部員全体で集まり、けやき祭で何をするかを話し合う「企画会議」を実施しました。

昨年のけやき祭を踏まえて来場者に楽しんでいただけるよう悩みに悩んだ結果、今年のけやき祭では屋内エリアではストラックアウト、スラックライン、竹ボウリング、トランクカーゴ、日曜日には目玉企画である「キャンプギアが当たる一番くじ」。外のエリアの飲食店ではまぜそば、フランクフルト、焼きマシュマロ体験、に決定しました。

企画内容が決まると次はスケジュール管理を行いました。部員全体のイベントや欠席する日時などの確認も徹底し、その日にできることを明確にしました。また、物資の調達も重要な課題です。幸い、昨年のけやき祭で制作した装飾物がほとんどそのまま使用できる状態で保管してあったので、何が有効活用できるかを考えました。

これ以外にも、調理器具や食材など必要なものをリストアップし購入をしました。その他にSNSの更新作業も行い、積極的に情報発信をし興味を待っていただけるよう工夫しました。準備期間中は天候に左右されたり、物資調達が遅れたりすることもありました。しかし部員全体で協力し、助け合い解決してきました。

このことから私達はチームワークや協力の大切さを学ぶことができました。

当日(屋内エリア:アトラクション)

 けやき祭当日、前日は台風で雨続きでしたが当日は前日の台風が嘘のように晴れ、絶好の「アウトドア日和」となりました。

屋内アトラクションの内装テーマは「神秘的な森」です。1年6組の教室は昨年使った葉っぱに、新たに制作した花を付け足し華やかにしました。また、ドアに黄色と緑のすずらんテープをつけ色鮮やかに仕上げました。

1年7組は目に優しくリラックス効果のある緑のフェイスグリーンでシンプルに装飾しました。廊下に飾ってあった灯籠も綺麗と言ってくださった方が多かったです。

今回の屋内アトラクションはストラックアウト、竹ボウリング、スラックライン、トランクカーゴ、日曜日は一番くじを行いました。

 ストラックアウトは11個のボールを使って的に当て後ろに倒れる9枚の番号パネルを何枚抜けるかを競うゲームです。昨年使っていたものはフレーム以外壊れてしまったため作り直しました。来年のけやき祭でも使えるよう、昨年よりも頑丈にし壊れにくくしました。そのため、当日は壊れることなく特に学生の方に多く楽しんでいただけました。

 竹ボウリングは竹で作られた8から10個のピンをボールで倒すゲームです。色とりどりな竹のピンや、老若男女関係なく手軽で楽しむことができるのが竹ボウリングならではの魅力です。ルールもシンプルでわかりやすいのでお子様にとても人気がありました。

 このアトラクション(スラックライン)は今年から導入されました。ルールは幅数センチの専用ベルト(ライン)の上でバランスを取りながら歩いたり、ジャンプしたりするというアトラクションです。ベルトの上でジャンプしたり回転したりするなどさまざまな遊び方があり、これまでにはなかった新感覚なアトラクションです。しかし、第2校舎と第3校舎の間の位置に設置していたため分かりづらかったところが反省点です。来年はこの反省を活かして設置する場所を考え直したいと思います。

 トランクカーゴキャレンジは段ボールで作ったブロックをトランクカーゴにピッタリ、早く入れるというアトラクションです。ルールは簡単ですがピッタリ、早く入れることが意外に難しく苦戦している人もいました。

商品総額約100万円!キャンプギアが当たる一番くじ!

日曜日には一回500円で引ける、アウトドアグッズの一番くじを行いました。A賞のテントに興味をもってくださる人が多く、私が思っていた以上に来場者数がとても多かったです。想定以上に商品も用意したつもりだったのですが、全ての商品が、開始から約2時間後には完売してしまったため来年行うときは1人あたりの回数を制限するなど、工夫をしたいと思います。

飲食店について

 今回のけやき祭での飲食店の出店は部員一同にとってとても貴重な経験となりました。今回飲食店に出店したものはまぜそば、ジャンボフランク、焼きマシュマロ体験です。まぜそば、ジャンボフランクは昨年同様多くのお客様に人気だったのですが、まぜそばは麺の茹で時間やタレの配合など細かく決まっているため、最初は慣れない動きに戸惑っていましたが先輩たちのサポートもあり、スムーズに進めることが出来ました。

焼きマシュマロも初めての試みでしたが、たくさんの方に喜んでいただけました。おかげで、まぜそばは2日間で500杯、ジャンボフランクは800本、焼きマシュマロ体験は初の試みながら約80食を提供し、驚異的な売り上げとなりました。

当日は私が思っていた以上に来場者が多く対応に追われることもありました。調理と販売を同時進行することの難しさ、お客様へのスムーズな対応、そして限られた時間での提供など大変なことが山積みでした。

しかし部員と互いに協力しあい出店したものすべて完売することができました。お客様からの「美味しい」という声や笑顔は部員たちの大きな励みとなり、達成感につながりました。

今回の経験を通して、調理スキルだけではなく、お金の計算や接客など様々なスキルを身につけることが出来ました。来年は今回の経験を活かし、もっと美味しい料理を提供できるよう、頑張りたいと思います。

最後に

今回のけやき祭ははじめての経験もあり大変なこともたくさんありましたが、とても良い経験となりました。今回のけやき祭を通して知識、協調性、リーダーシップなど様々な面で成長しました。その他にも料理、火起こしの方法などの技術力アップや問題解決力など様々なことを身に付ける事が出来ました。今後アウトドア部は今回の経験を活かしてさらに活動の幅を広げていけたらと思います。

次回のけやき祭では、さらに多くの方々に楽しんでいただけるような企画を用意し、アウトドア部の魅力を発信していけたらと考えています。来場者の皆様、そしてアンケートにご協力していただいた方々に心から感謝申し上げます。おかげさまで、けやき祭店舗部門で第2位を取ることができました。

 最後になりますが、今回のけやき祭を通して部員たちは、かけがえのない経験をすることができました。来年のけやき祭も、どうぞご期待ください。今後も、様々なことに挑戦し成長していきたいと思います。これからも、アウトドア部の活動へのご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

文責
けやき祭アウトドア部企画長 小林菫

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学生が執筆したレポートは、内容を尊重し、改行などの体裁以外は原文のまま掲載しています。