JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告  -合宿編-

JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告
〜せせらぎキャンプ場合宿編〜

高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からアウトドア部の活動の様子を報告いただいた。いよいよ新学期を迎え、アウトドア部は更に活気づいて様々な活動に取り組んでいる。今回は、2年間お世話になっているキャンプ場で1年生の新歓&3年生引退前キャンプを行った。主役の1年生、先輩になった2年生、間もなく引退の3年生、それぞれがそれぞれの立ち位置で1泊2日の合宿に臨んだ。

 私が顧問を務めているアウトドア部では、現在高校1年生11名、高校2年生16名、高校3年生18名の計44名で活動している。本年度、アウトドア部では11人の1年生を迎え、新体制での活動を開始した。相変わらず個性の強いメンバーが揃い踏み、どんな活動ができるのか、今から楽しみである。
 さて、この時期は新歓&引退前キャンプとして、毎年埼玉県飯能市にある「せせらぎキャンプ場」様にお世話になっている。ご家族で経営していらっしゃるキャンプ場で、深緑の木々と清流のせせらぎが魅力のキャンプ場である。このキャンプ場で、花鳥風月に明け暮れするのもまた一興であろう。
 今回のキャンプでは、元気な1年生、成長した2年生、頼もしい3年生、という構図がはっきりとしていたように感じる。入部当初からから個の力量が大きかった(強かった)3年生、引退の直前まで、このアウトドア部で活動してくれていた功績は、あまりにも大きすぎたことを、引退した今、顧問としても痛感している。
 そして入部後から体力に溢れている1年生と、それを牽引していくべく、上級生として一回り頼もしくなった2年生。これからのアウトドア部は、君たち2年生の時代だ!この1年間を、このメンバーで有意義なものにしてほしいと、切に願うばかりである。
入部から1年。きっと成長していると思いたい。


入部したての1年生とキャンプに行った今、改めて思うこと。

部長 中村蓮音
副部長 石若和裕 堀口大喜

準備編

 今回は埼玉県の飯能市にあるせせらぎキャンプ場というキャンプ場を訪れました。せせらぎキャンプ場は荒川の清流が心地よい、自然豊かなキャンプ場です。そしてこのキャンプは1年生の最初のキャンプで、3年生最後のキャンプでもあります。そのため、3学年が全員集まる最後の宿泊キャンプになります。

 まだあまり話したことのない1年生も多く、コミュニケーションを円滑にすることは、今後様々なイベントやボランティア活動で活動を共にするにあたっては、普段の部活での関係や雰囲気が特に重要な意味を持ちます。

 私達はこのキャンプに向けて2週間前から班に分かれて1日目の夕食と2日目の朝食を決めたり、部室に置いてある備品の確認をしたりします。3年生や2年生の一部部員が調理器具の確認をします。そこで取り皿や調味料などの確認を入念に行いました。その確認作業で足りないものなどの情報を共有します。もし調味料などがなかったり、量が少なかったりすると夜の料理に影響がでます。調理などはグループごとに行うため、それぞれのグループが使いたいものの不足が出ないように、チェック作業を徹底し、不足のものは新たに買い足しました。

 その確認作業をしていない2年生や1年生は、グループごとに分かれて、食事の案を考えました。なるべく時間がかからず簡単に作れて、たくさん食べれるものを考えます。ご飯決めは2年生が主体となって、1年生の意見も聞きながら決めました。

当日・到着~自由時間編

 班のみんなが話し合って決めた料理の材料を当日の出発前にスーパーで買います。予算1万円で6~7人分の食材を買わなければならないのでどの食材をどのくらいの安さでどれだけ多くの食材を買えるのかが大切になります。また、グループによっては、食材の多さが異なっていて、デザートとしてマシュマロなどを買っている班もありました。自分たちが買った食材をどのように調理するのかとてもワクワクしました。買い出しなどで新1年生との仲も深まったような気がします。忘れ物がないかしっかり確認したあと、全員でバスに乗ってキャンプ場に向かいました。バスの中で新1年生や3年生とたくさん話すことができました。3年生とはこのキャンプで最後なので、少し悲しくなりつつも、まだ3年生がいなくなるという実感が湧かないのが正直なところです。

 町中からだんだん緑が多くなり、1時間ほどバスに揺られてせせらぎキャンプ場に到着しました。バスを降りると、天候は生憎の小雨になってしまいました。傘をさしてキャンプ場のオーナーさんに挨拶を済ませ、全体写真を撮りました。

 写真を撮り終え自由時間になると、天候も回復し、雨のせいで入れないと思っていた川に入ることができました。一部の人は、靴から川用に持ってきていたビーチサンダルに履き替え、服も着替えて川に向かいます。そして、川の中に足を入れると想像していたよりも水が冷たくて驚きました。私はビーチサンダルが川に流されながら無理やり川を渡って部員が遊んでいるところに合流しました。友達のもとに行き、友達と少し話した後に川に虫を探しに行きました。石を持ち上げると様々な水生昆虫がいて、少し驚きました。水生昆虫を見ていたら、遊んでいた人たちが掛け合っている水を被ってしまいました。折角着替えた服もびしょびしょです(笑) 全身濡れる気はなかったので着替えが足りなくなるかと思いました。遊びに賭ける先輩たちの本気度を目の当たりにした気分でした。

 川の方を見ると温泉のように川に入っている人がいて、驚きました。川に入った人からシャワーを浴びるようだったので、先にシャワーを浴びました。シャワーが温かくて、川で冷えた体にしみました。温かいシャワーを堪能した後、私服に着替えて部屋でまったりしました。各々シャワーに入っていない人はシャワーを浴びたり、お菓子を食べたりと自由に過ごしていました。まったりとした時間を過ごした後、夕飯の準備をしに移動しました。

当日・夕食編

夕食では、それぞれ班に分かれてご飯を作りました。料理を作るときに、特に問題は起きませんでした。各班の料理の種類がそれぞれ全然違っていてとても新鮮で面白かったですし、めったに見られない珍しい料理を作っている班もいました。私の班では、みたらし団子のベーコン巻きとパスタを作りました。みたらし団子のベーコン巻きは、ベーコンの香ばしさとみたらし団子の甘さがとても癖になる味でした。このほかにも自分はたらこパスタを食べたのですが、家で食べるよりも、キャンプ場でみんなで食べるほうが、普段と違う空気感があり、とても美味しかったです。(宮下塑羽)

 私の班はすき焼きを作りました。2、3年生を中心に雑談しながら食材を切ったあとに野菜などの火の通りづらい食材を先に鍋に入れてその後お肉を入れて作りました。途中の雑談などで一年生と仲良く話すことができ楽しかったし嬉しかったです。味はお肉が柔らかくてとても美味しかったです。野菜にもタレの味が染み込んでいてとても美味しかったです。具材が少なくなったらシメのうどんを加えて食べました。すき焼きの後味がしっかり残っていて美味しかったです。(荻久保悠孝)

 私の班ではカレーを作りました。1年生と協力して野菜を切ったあと、私も初めて使うダッチオーブンでカレーを作り始めました。カレーは、1年生が持ってきたスパイスとカレールーを用いて作りました。カレーを煮込んでいる間に、使った調理道具類を洗ったり班のメンバーとたくさんおしゃべりができてよかったです。カレーは、具材を大きめに切ったため食べごたえがあり、スパイスとカレーのルーを混ぜて入れたので味が複雑で美味しかったです。その後は仲良くなった一年生と話しながら片付けをしていたのであっという間に終わりました。(堀口大喜)

 食後に、皆で焚火にあたりながらおしゃべりをして盛り上がったのはとても良い思い出になりました。この時間こそが、キャンプでの醍醐味の1つであると思っています。特に1年生は、まだ入部して日が浅かったこともあって仲良くなりきれていないとこもあったので、親睦を深める良い機会だったと思います。

 片付けでは、それぞれが率先して役割分担をこなしており、片付けが円滑に進みました。ですが食器をセットにまとめるときになかなか調理道具同士が組み合わず苦戦を強いられました。片付け終了後今日の楽しかった出来事などを振り返りながら睡眠をとりました。

 1日目の出来事を振り返って見て、3年生が率先して食器を洗ったり、状況に応じた適切な判断を下せるなど、とにかく学べる事だらけの1日でした。これから行われる今年のキャンプでは、3年生から学んだことを活かしていきたいと思いました。

当日・2日目編

 2日目、早朝は少し肌寒かったですが、だんだんと日が昇るにつれ暖かくなっていきました。炭に火をつけて朝食の準備を始めました。朝食ではピザトーストや焼き鳥等を焼きました。炭火で焼いたピザトーストは、香ばしくとても美味しかったです。調理するのに少し時間がかかりましたが、朝から贅沢な気分で美味しくいただきました。普段、朝食をあまり食べませんが、川のせせらぎ音をきいたり朝日を浴びたりしながら外で食べる朝食はいつもより美味しかったです。朝食後は使ったものの片付けを始めました。片付けでは、自ら仕事を考え各役割に分かれて率先的に動くことができました。

 キャンプを楽しむことは勿論ですが、こうして準備や片付けで「互いに協力」をすることは、自分たちアウトドア部のメンバー同士の協調性を深めるために必要な行程であると感じます。3年生の行動力や思いやりなどを見習って、今まで以上に仲間と協力して行動することで、自分も相手も成長することができるように行動していきたいです。

文責:2年 堀口大喜 荻久保悠孝 松本英人
1年 宮下塑羽 渡辺はるか