JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告
-ジャパンキャンピングラリー2024編-
高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からアウトドア部の活動の様子を報告いただいた。今回は、昨年行われたジャパンキャンピングラリーでの活動の様子を報告いただいた。ジャパンキャンピングラリーは、JACのインストラクターとそのご家族を中心としたイベントで、多くの人生の先輩方との交流の中から、「自然体験活動を通じた人格形成」を為すことに最も貢献してくれているイベントでもある。また、開催場所が浜松ということもあり、関東、関西各所から顔なじみのキャンパーの皆様との再会を果たした。その時の様子をご覧ください。
私が顧問を務めているアウトドア部では、現在高校1年生16名、高校2年生18名の計34名で活動している。5月GW明けをもって3年生3名は受験のため一旦部活を離れ、新体制での活動となった。1,2年生34名という、部活動の体制としても未知の領域である人数での活動になり、顧問としても新たな挑戦の年となった。
今回は、2024年11月に行われたジャパンキャンピングラリーにおける活動について報告する。
ジャパンキャンピングラリーに参加して
武蔵越生高等学校 アウトドア部
顧問 髙橋皓正(公認オートキャンプインストラクター)
部長 奥冨碧 織田陽大
私達は今回、静岡県にある竜洋海洋公園オートキャンプ場で行われたジャパンキャンピングラリーに行きました。
竜洋海洋公園は、海と隣接した位置にあり見晴らしが良く海風が心地よいキャンプ場です。この日は学校行事で、東京・新橋で芸術鑑賞会があったため、21時頃に到着しました。その頃には周囲はすっかり暗くなっており、星々と月明かりが私達を照らしていました。
キャンプ場に入ると、私たちのために用意してくださった焼き鳥をいただきました。11月の静岡県の夜は少し寒かったので熱々の焼き鳥を頂きながら会話を楽しみました。溢れるほどの焼き鳥が提供されると、「若いからたくさん食べな」といってくれました。熱々の焼鳥と同じくらい温かいキャンパーの方々との夜のひとときは、とても楽しかったです。


その後、ご厚意でコテージに泊まらせて頂きました。
普段はテントの中でキャンプをしていたのでとても新鮮な体験をさせて頂きました。
二日目の午前中、私達は起床したあとコテージから芝生のサイトに荷物を移して、男子と女子に分かれてテントを建てました。使っているテントは、どれも使い慣れたものなので、設営もすぐに終わりました。



10時頃ジャパンキャンピングラリーの開会式に参加したあと、参加者全員で抽選会をして、段ボールで作る燻製器とランタンを入手できました。そのあとに次のプログラムまでの時間が余ったので、参加していたキャンパーの方々と交流したり、海を見に行ったりしました。今回のジャパンキャンピングラリーには、いくつかの企業の方も出展されていたので、ブースを回って商品を見させていただいたり、実際に商品を購入させていただいたりもしました。特に、TENT FACTORY様にて購入させていただいたテーブルは、その後のキャンプでも大切に使わせていただいています!このほかにも、先生はキャンプギアのフリーマーケットで部活で使うものを大量に購入していたりと、「なぜかキャンプが終わると荷物が増えるアウトドア部」は、今回も健在でした。「人数も多くなっていろいろ足りなくなるけど、こういうところで安く仕入れられるのは本当にありがたい」と、先生もいつも話しています。予算は限られているので、こうしたところで安く仕入れられるのは本当に助かります。



13時頃から餅つきとローストビーフをつくる体験をさせていただきました。餅つきは、ついたあとの餅を取り分ける手伝いを、ローストビーフ体験は塊肉から同じ大きさに肉を切り分けていって、味付け、火入れまで体験させていただきました。塊肉から切り分けることをあまりしたことがなかったので貴重な体験をさせていただきました。


夜は、無料で配布されていたラーメンをみんなで焚き火を囲んで食べました。ラーメンは昨年のジャパンキャンピングラリーでも食べましたが、1年前にも食べた懐かしい味がしました。これを食べると、このイベントに来たなぁ、という感覚にもなります。また、他にもいろいろな屋台があり、美味しそうなものがいっぱい販売されていました。屋台以外には、焚き火であったまっていると、主催の方々から、アルミに包まれたさつまいもをいただき、焚き火台で焼き芋を作りました。




竜洋海洋公園オートキャンプ場は、竜洋海洋公園内にあり、隣には「しおさい竜洋」という温泉施設も併設しています。温泉にも歩いて行ける距離にあり、季節を問わずキャンプをするのにベストな施設だと思います。温泉も素晴らしかったのですが、特に目を惹かれたのはこの日の夜空でした。写真で見るよりも、実際はもっと星がたくさんありました。

3日目の朝、私達は朝日を見に行きました。キャンプに来た時の1つの楽しみは、「その場所でしか見られない景色を見る」ことです。これはどのキャンプに行っても大事にしていることの1つなのですが、朝早く起きて日の出を見たり、夜は少し夜更かして星空を眺めたり…大自然の景色は、普段生活していてもあまりその恩恵を直接的に感じることは少ないですが、キャンプに来た時には、特にこうした大自然を感じることが多いと思います。キャンプに行くと、必ずこうした景色を見に行きますが、場所が違えば、違って見える、そんな風に思います。

この日は朝からピザが販売されていました。実は、竜洋海洋公園オートキャンプ場、ゆるキャン△2期で登場しており、主人公のリンちゃんが年越しキャンプをした場所としてモデルになっています。その時にも、作品内でピザを食べている描写があったことを思い出し、私たちも帰りがけに買ってからサイトに戻りました。


この日は朝からキンメダイの味噌汁や、朝のコーヒーの配布などをしていました。キンメダイの味噌汁もコーヒーも、体に染み渡る美味しさでした。
今回は、竜洋海洋公園オートキャンプ場でのジャパンキャンピングラリーを終えて、当初想定されていた運営のお手伝いよりは減ってしまいましたが、その分、参加したほかのキャンパーの皆様とのキャンプの時間を楽しむこともできました。
今回で2年連続でのジャパンキャンピングラリーの参加になりますが、なんと来年の会場は青森県!……ということを聞いて、先生は頭を抱えていたのが、最後に面白かったところです。今年一番遠かった神戸市が560km、青森県まで約720kmと、来年はもしかしたら、アウトドア部のキャンプ遠征最長記録に挑むことになるかもしれません。目標は高く、全47都道府県のキャンプ場制覇!という、現在進行中の裏企画も含めて、これからも様々なイベントに参加し、キャンパーの皆様との交流の時間を大切にしたいと思います。
文責:福永真詞 奥冨碧