「コロナ時代のオートキャンプ」シンポジウム開催

「コロナ時代のオートキャンプ」シンポジウム開催

11月13から西脇市日時計の丘公園オートキャンプ場で開催されたジャパンキャンピングラリーでは会期中に「コロナ時代のオートキャンプ」と題したシンポジウムが開催された。
以下、その模様を録画した動画とパネラー間で交わされた内容の概略を紹介する。

基調講演日本オートキャンプ場会長・明瀬一裕

今後も続くと考えられるコロナ禍の中で、これからのキャンプをどう考えるか。これまでキャンプが経てきた3つことがヒントになる。

80年代、高度経済成長から低成長に変わった時、仕事一辺倒の生活から時間にゆとりが出たことで日本にキャンプが広がった。東日本大震災の際には、クローズを余儀なくされるキャンプ場もあったがキャンプ人口は減らなかった。その理由の一つはこの災害をきっかけに、キャンプで災害も役立つ知識を身に着けたいという人がキャンプに参入したからだ。

もう一つが、コロナ禍により経済が停滞し今後「7割経済」になると言われたことだ。このことは見方を変えれば仕事がなくなった3割の時間をレジャーに充てることができるという考え方もできる。こうした事例を元にするとコロナ禍におけるキャンプを前向きに考えられるのではないか。

またコロナ禍により社会が不安定な状態になっている。そのような時に屋外でゆったりと過ごせるキャンプは今後もその社会的意義は高まっていくだろう。

西脇市商工観光課長 戸田雅人氏

昨年は過去最高の来場者を迎えたが、今年5月にはクローズせざるを得なくなった。しっかりとしたコロナ対策をとり営業を再開した。コロナが長いスパンになると今後は営業の仕方も検討していかなければならないと考えている。コロナ禍でも非接触対応など利用者が快適にキャンプを楽しめるwithコロナ仕様の施設づくりを進めていきたい。

NPO法人日時計の丘事務局長 藤原和行

GWはクローズし、現在は3分2での営業のため、利用者数は昨年の半数となっている。

身近には感じることが少ないが利用者の中にコロナに罹患したことでキャンセルされた方もいた。現状のコロナ対応は緊急対策として行っているが、来年ぐらいをめどにこの対応を通常の営業にしていかなければならないのではないかと考えている。どのように対策をとっていくかソフトとハード両面で検討していかなければいけない。

キャンパー代表 吉田みつ子氏

7割規模で営業しているキャンプ場は広々としてうれしいが、キャンプ場の営業としては厳しくなっておりクローズをしたキャンプ場があるとも聞いている。キャンパーとしてもキャンプ場の運営が続けられるよう支えていかなければならないと思う。

キャンパー側のコロナ対策として買い物はなるべく地元ですませ、受付も代表者一人で行くようにしている。最近、キャンプ場でウェブを使った授業を受けている人を見たが、コロナ禍でキャンプ場の新しい使い方が生まれているのではないかと感じた。

以上

日本オートキャンプ協会 事務局記