JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告 ~ジャパンキャンピングラリー編~

JACオートキャンプ指導者が顧問をする高校アウトドア部の活動を報告
~ジャパンキャンピングラリー編~

高校教諭でアウトドア部顧問をしているJACオートキャンプ指導者からアウトドア部の活動の様子を報告いただいた。今回は、JAC関東主催のジャパンキャンピングラリーに参加させていただいた。ジャパンキャンピングラリー(※普段なら関東の集い)は、JACのインストラクターとそのご家族を中心としたイベントで、多くの人生の先輩方との交流の中から、「自然体験活動を通じた人格形成」を為すことに最も貢献してくれているイベントでもある。今回も、アウトドア部員が大活躍してくれた、その模様を、ぜひご覧いただきたい。

私が顧問を務めているアウトドア部では、現在高校1年生24名、高校2年生7名の計31名で活動している。季節は秋になり、キャンプをするにも穏やかな気候となった。
今回は、今回は、JAC関東主催のジャパンキャンピングラリーに参加させていただいた。「集い」のイベントは、2023年6月に行われた「JAC近畿の集い」以来になる。あの時参加した生徒は今は部長となり、部を牽引するまでに成長した。また、今年からダブル部長として、このイベントに参加している。新たな体制、新たな組織の中で、生徒がどのような活躍をし、また、どのように成長していくのか、これからが楽しみで仕方がない。
JACの主宰するイベントは、顧問の最も心休まるキャンプでもある。信頼関係のある多くの大人の目があることで、生徒が自由にのびのびと過ごしていても、大事になることはない。このような信頼関係のもとで参加させていただいている以上、アウトドア部が主宰するイベントは盛り上げなければいけない。今回はどうだったか? 既にJAC関東のHPやハピキャン、本校HPでもその模様はお届けされているので、チェックしてもらいたい。また、このイベントを通じて、生徒が何を感じ、考えたのか……現状公開されている報告とは違った視点で、お楽しみいただけたらと思う。

アウトドア部では、様々なキャンプイベントの企画や運営などを行っています。高校生と一緒にイベントを盛り上げたい!という団体の皆様は、ぜひご連絡ください。


新たなる出会いと成長  アウトドア部新体制でのイベント!

部長 1年6組 奥冨碧・織田陽大
副部長 1年5組 関根渚咲・1年7組 岡部雅宗

今回僕たちアウトドア部は朝霧高原オートキャンプ場にて開催されたジャパンキャンピングラリーに参加させていただきました。このキャンプ場は、キャンプ場のほぼど真ん中のエリアに広場があり、ここで様々なイベントがひっきりなしに行われていました。特に印象に残ったのが、隣の人やベテランのキャンパーの人達に焚き火のやり方やキャンプ飯の作り方、地面が硬い場合のペグの刺し方や種類などキャンプに関する知識をたくさん教えていただいたことです。参加したメンバーは全員1年生であり、それでも今年は3回くらいはキャンプに行っているメンバーもいますが、ベテランキャンパーの方々のアドバイスは本当にためになることばかりで、部活で行くキャンプでも実用性の高いものばかりでした。

今回は、GARVY CAMP MAGAZINE様からの取材もあり、夕方までは、取材に静岡県在住のライターである柳様が同行してのイベントになりました。

取材を受ける部員たち。真面目な表情の部員もいれば、面白そうな表情の部員も。何を話しているのかは顧問には聞こえませんでしたので、記事になるのを待ちたいと思います…!!

また、秋のイベントでハロウィンのトリック・オア・トリートで小さな子どもたちと一緒にお菓子を用意してくださった人たちのテントを回りました。その道中、射的や、子どもたちと協力するゲーム、アウトドア部から出したなぞなぞなどをしながら子供に混ざって、僕たち部員も楽しくイベントに参加することができました。最初は慣れない子どもたちとのふれあいや、誘導で少し戸惑ってしまったり、道を間違えたり、順番を飛ばしてしまったりしたけど、なんとか楽しい雰囲気のまま最後まで誘導できたので良かったです。

最初は明らかにガチガチな生徒。大丈夫か!?とちょっと心配した顧問でした(;’∀’)

でも始まってみれば全然問題なさそうですね(^^♪

手を大きく広げて場所を示してくれる。さすが部長!そういったのが大事ですよね♬

段々慣れてきたのか、子どもたちとも仲良くなってきましたね!
トリック・オア・トリートは大成功!よく頑張りました!

 キャンプ場の環境の面では、富士山が近くで見ることができます。他にもペット持ち込み可能なところやゴミ捨て場がしっかりしているので安心です。その後は、柳様のインタビューに答えさせていただきました。ぼくたちアウトドア部のことが雑誌に掲載されると思うと嬉しくなりました。その後はダッジオーブン会に参加させてもらいました。まだまだメインの企画が残っていますが、既にこの段階で、ジャパンキャンピングラリーに参加することで、絶対に得られない経験を得ることができ、最高の気分でした。

すぐそこに富士山を望む眺望。木々の間から見る富士山もまた一興ですね。

まだ日は落ちていませんが、やっぱりだんだん寒くなってくるもんだなぁ…。夜の焚き火が楽しみです🔥

そして雑誌の取材や、トリックオアトリートの企画、ダッチオーブン会が終わり夜になると、ジャパンキャンピングラリーの目玉と言っても、過言ではない豪華景品ビンゴ大会が行われました。キャンピングラリー参加者全員が参加者となるこの大会の司会を私たちアウトドア部部員がやらせてもらうことになりました。滅多にない大人数の前で行う司会で私含めアウトドア部全員が緊張していました。

頑張るぞ!えいえいおーーー!!!

それでも我らがアウトドア部の顧問である坂本先生の掛け声とともに場の空気が一気に変わり、「今回の司会を務める武蔵越生高校アウトドア部のイカれたメンバーを紹介するぜ!!!」という向上から、完璧な流れを作ってくれました。そのおかげで一人ひとりがアイドルばりの超個性的な挨拶を成功させました(実は直前までなんて言おうか悩んでいたのはここだけの話です)。そして、そこからのビンゴ大会は後ろの方まで声が届かず少し戸惑ってしまう場面や、詰まってしまうというハプニングがありました。それでも昼のトリック・オア・トリートのときに一緒に回った子供たちが声出しを手伝ってくれ、そっからは軌道に乗り、最高の盛り上がりを見せたまま最後の最後まで走り切ることができました。

普段から声の大きい顧問。このとき喉の調子は絶不調。次の日のことなど気にせず!!オープニングから全力を出させていただきました!!!

アイドルさながらの口上を披露してくれたアウトドア部員!大勢の人の前で話すのは緊張するかもしれないけど、みんなが笑顔で頑張ってくれて本当に良かった!!

ビンゴ大会のあとは今回の参加者の皆様に、それぞれの焚火台のところ1つ1つを回ってご挨拶とお礼をしました。そのときに「アウトドア部の皆さんはすごいですね」や「これからも頑張ってね」などの温かい言葉をもらいました。この言葉は今記事を書いているこの瞬間も心に残っています。本当にありがとうございました。そして、あっという間に1日目のすべての予定が終了してしまい、少し名残惜しい気もしながら顧問の坂本先生と4人のアウトドア部部員と最後に談笑し、1日目が終わりました。

2日目の朝はとても寒くジャンバーを着て寝袋に入らないと風邪をひいてしまうような寒さでした。実際その日は鼻がグズグズグズグズでした。まず朝イチに、コーヒー教室でコーヒー豆から作るコーヒーを少しだけ頂きました。コンビニで販売しているような濃いコーヒーは苦手だったけれど、今回飲んだコーヒーはとても美味しかったです。朝ご飯は焚き火台に薪をもらってきて火種を頂いて食パンを焼きました、一枚目はトースター感覚でパンを焼いてしまいパンが黒焦げになってしまいました。しかしもったいないので出来る限り焦げを落とし持ってきたマーマレードを塗って食べました。普段朝食べるパンよりも二倍三倍美味しかったです。そのあと探究ゼミの商品開発授業の一環で来ていた先輩達の作ったあんまんを、ホットサンドメーカーで焼いて食べました。外はカリカリで中はモチモチでとても美味しかったです。あんまんは餡が白餡で自分達が普段食べているあんまんとは違ったのでより一層美味しかったです。

夜に降った雨のせいもあり、テントについているタープの上に水が多く溜まっていて片付けは特に大変でした。1日目にプラペグが地面には刺さらず困っていた時に貸していただいたペグを返した際に拭くのを忘れてしまい、借りたものはしっかり元の状態にして返すという、当たり前のことを忘れてしまったことは、基本的なことながら反省するべきところです。また、大体のものをつみ終わった時に先生に注意されてしまいました。それはシートの畳み方です。行きの時は入った荷物が、帰りは雨で濡れていたこともあり、雑に畳んでしまって、無駄にスペースを消費してしまい、まだ入れる荷物があるにも関わらず、ハイエースの中は天井まで荷物が満タン。「開いた(設営する)時にどう畳んであったか、どうして確認しておかなかったんだ」と、「キャンプに慣れていない探究ゼミの先輩達ならまだしも、アウトドア部員の自分達には、一度や二度のことではないのだから、そういうことはこれから先はきちんとできてほしい」と言われ、これから同じことを繰り返さないように心に留めました。イベントは楽しいことばかりではなく、片付けを終え、サイトのゴミ拾いを行うなど、人前でもそうでないところでも、「細やかな気配り」が大切であることを再認識し、2日目の撤収作業を何とか終えました。

その後次回の開催地も発表され来年へのモチベーションが上がりました。そのあとゴミ捨てのついでに出入り口正面の富士山の写真を撮りました。最初見た時ここで一泊したけれど気づかない絶景が見れて感動しました。キャンプ場を出発して、近くにある朝霧温泉 風の湯で体を流し、静岡自慢のハンバーグ屋「さわやか」を食べ、道の駅あさぎりへ寄るという、最後の最後まで静岡を楽しみながら無事に学校へと帰宅し、アウトドア部のジャパンキャンピングラリーは終了しました。

ちゃんと宣言通り、さわやかに行ってきました!!!美味しかった~!(すごろくの目をまじまじと眺めてしまう福永君)

今回のジャパンキャンピングラリーで僕たちアウトドア部はまた1つ進化できました。たくさん楽しみ、たくさんハプニングを起こしてしまったけど、それでも良い経験ができました。今回参加した4人の中には、これからの部活動を引っ張っていく部長が2人います。この2人には協力して、様々な面で、この大所帯の部活動を引っ張っていってもらわないといけません。坂本先生は何かあっても、「失敗してもいい、それもまた練習。いまはまだ2年生がいるから」と言ってくださいます。来年の4月には、その2年生も3年生に進級し、部活に来なくなります。いよいよ今の1年生が部活を牽引していく存在になるまで、たくさんの時間は残されていません。このアウトドア部という最高の環境で、そしてジャパンキャンピングラリーにお越しになった多くの人々とのかかわりの中で、最高の思い出と経験と共に、これからの部活動も頑張っていきたいと思いました。

改めて、ジャパンキャンピングラリーを運営してくださった日本オートキャンプ協会の皆様、そしてそのご家族様、GARVY CAMP MAGAZINEの柳様  今回出会ったすべての皆様に、御礼を申し上げます。

文責:奥冨碧 織田陽大 福永真詞 野村琉衣


(報告)
坂本皓正(JAC公認オートキャンプ指導者インストラクター)