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2014年(平成26年)3月15日2 )第217号  ( 2) 日本の観光の現状00年1月に施行された観光立国推進基本法によりわが国では、観光立国を掲げているが、なぜ現在の日本に観光が必要な有馬理佳子さんハイエースでモンゴルを走る有馬さんが走破したルート 1年をかけて走った国は韓国・ロシア・モンゴル・カザフスタン・キルギス・タジキスタン・ウズベキスタン・フィンランド・エストニア・ラトヴィア・リトアニア・ポーランド・ドイツ・オランダ・チェコ・フランス・イタリア・スペイン・モロッコ・モーリタニア・セネガル・ギニア・コートジボワール・ガーナ・トーゴ・ベニン・ナイジェリア・カメルーン・コンゴ共和国・コンゴ民主共和国・アンゴラ・ナミビアを愛車ハイエースを駆って走ってきた。現在愛車はナミビアに預けてあるという。11年に出発するも、モンゴルで車が水没するというアクシデントで一度日本に帰国。12年の4月インターネットで募った旅の相棒のミサさんとともに再びロシアへ。ユーラシア大陸を横断したところで、相棒のミサさんと別れ、日本から来たもう一台の2人組と並走しアフリカ大陸を走破した。 「その場その場で、次は何処に行こうと考えているので、長期的な日程はありません」。普通は費用から旅行の期間が決まってくるが、有馬さん場合は、旅先でネット通販仕事をしながら旅を続けているので、日本に帰ってくる日程も決めず、まさに自由な旅をしている。 キルギスでは、片側が断崖の峠道で車がスタック。歩いて峠を戻り、民家を探し、馬で車を引いてもらい脱出。またその断崖の道をバックで下るなど、旅のエピソードを日常のことのように明るく話すが、その内容は、運が悪ければ命に関わるようなエピソードばかり。 8歳までアメリカで育ち、当時家族でアメリカ各地を旅した。大学卒業後アメリカで暮らし、アメリカ、カナダ、中米を車で旅していたという。日本に戻り、世界を旅したいとバックパッカーなども考えたが、自分のペースで旅ができる車での旅を選んだ。 基本は「車中泊」。泊まる場所は、24時間営業のガソリンスタンドや食堂を利用。またフェンスや見張り台などで守られたホテルの駐車場などにも駐めさせてもらった。中では、ホテルで朝食を勧められたこともあるという。国によってはフェンスで囲まれた有料の駐車スペースもあったが、節約のため出来るだけ無料の場所に宿泊した。1年間で6万4000㎞を走った愛車は、ラジエーターは土で詰まり、カワタツヨシメンズファッション誌を中心に編集・執筆を行う。2011年春から、キャンプ空間をスタイリッシュに演出する楽しみ方、「ビューティフルキャンピング」を広めようと活動中。http://beautifulcamping.net/私の活動で英国をテーマにしたときのテーブル風景。英国らしく小物にチェック柄を多用しています。テーマを持って  キャンプに臨むカワタツヨシその⑱ミリタリー、ハワイアン、北欧などなど題材はいくらでもあります。思いつかなければ好きな映画や物語にヒントを求めればいいのです。そのチョイスと、どのように表現するのかを考えることが、テーマ性のあるキャンプの楽しみなのです。 料理、道具、服装と、なにもかもがテーマに沿っていれば、理想的でしょうが、それにはとてつもない労力が必要でしょう。もし、今回のお話に興味を持たれたら、まずは簡単なところから始めてみて下さい。一番取りかかりやすいのは料理とテーブル上の小物だと思います。ウエスタン柄の みなさんは、キャンプになにかテーマをお持ちでしょうか? 私は自分が19世紀末から20世紀初頭の生活様式に興味があるので、キャンプに古めかしさや牧歌的な雰囲気を表現することを基盤にしています。「大草原の小さな家」「トムソーヤの冒険」「赤毛のアン」のような雰囲気といえばピンときていただけますでしょうか。 とはいえ、当時の生活を野外で忠実に再現しようというのではありません。現代社会において近代的な家に暮らしながらアンティークの家具を愛用している人がいます。私のスタイルもそれと同様で、昔の生活様式をキャンプの道具集めや服装に無理のない範囲で取り入れていこうと考えているのです。「テーマとっても・・・・」と自分なりのテーマがイメージできない方がいるかもしれません。が、西部劇、バンダナを敷いたテーブルでハンバーガーやホッドドッグを食べれば、カウボーイ的な気分を味わえます。また、パスタに赤、緑、白(イタリア国旗の3色)の紙ナプキンを添えれば、イタリア風に。そんなことだけでもこれまでにない変化がついて、楽しくなると思いませんか?。 私がいつか実現しようと構想しているのは、ミリタリーキャンピング。オリーブグリーンや迷彩のテーブルクロス、アルミの食器に軍用の水筒などでテーブルを演出し、参加者はミリタリーを意識した服装を着用するという段取りです。 普段、私は、キャンプでガラスや陶器の食器の使用を提案していますがこれもミリタリースタイルでは一旦お休み。といってもサバイバルゲームのごとく本物のミリタリースタイルを追求するとキャンプ場の風紀を乱します。もしこ構想を実現しても、不審がられないよう、あくまでエッセンスに留めますのでご安心下さい。次号ではユニークな海外のキャンプをご紹介します。アンダーガードはなくなり、片側のリーフスプリングは折れるというまさに満身創痍の状態。帰国後、有馬さんが新聞に紹介されるとトヨタ自動車から連絡があり、サポートをしてもらえるようになった。有馬さんの旅で大きな役割を担っているのが、インターネットだ。出発前の旅の相棒捜しから、故障の時最寄りのトヨタディーラーを捜すとき。アフリカで合流する友人との連絡。そして仕事をしながら旅ができるということ。インターネットがこの旅を支えている。 7月7日に愛車の待つナミビアに出発。アフリカでは、前回よりもゆっくりと走り、旅先で出会う人との時間を大切にしたいという。一方で「今は早くアフリカに行きたいと思っていますが、きっとアフリカに着いたとたんに、日本に戻りたいって思うのでしょうね」と明るく話す。旅の詳しい様子は左記のホームページに。http://lovetotravel.blog129.fc2.com/凄い「車中泊」トヨタハイエースで世界を走破有馬 理佳子さん( 5 )  2013年(平成25年)7月15日第209号のか。観光は、軍事や経済など強制力によらず、その国の文化などの魅力により国際社会の発言力を獲得する「ソフトパワー」を強化することが挙げられる。国際観光を通じた草の根交流は、国家間の外交を補完、強化し、安全保障にも大きく貢献するものだ。 観光は少子高齢化時代の経済活性化の切り札でもある。少子高齢化社会には観光振興による交流人口(その地域を訪れる人口のこと)の拡大により、新しい需要を生みだし経済の活性化をはかることができる。国内旅行消費額は23・8兆円、その波及効果は49・4億円にものぼる。観光による雇用は424万人ともいわれる。訪日外国人の旅行消費額も10年で1・3兆円となり無視できない状態となっている。 経済活性化にともない観光は地域の活性化にもつながるものである。 近年の日本観光政策を見ていくと03年1月、小泉総理が施政方針演説で「10年に訪日外国人旅行者を倍増の1000万人に」という発言に始まった。06年には観光立国基本法が成立。08年には観光庁が設立された。 国内における旅行消費額22・4兆円の内訳を見ていくと日本人の国内宿泊旅行が15・1兆円で67・5%を占める。 道路や鉄道整備により伸びている日本人国内日帰り旅行は4・9兆円で全体の22・1%。日本人の海外旅行の国内消費分は1・3兆円5・9%。そして訪日外国人旅行は1兆円となっており、現在国策として伸ばそうとしているのは、この4・5%を占めている訪日外国人の部分だ。 訪日外国人の旅行者の内訳は12年データで約8割がアジア地域となっており、1位韓国に続き台湾、中国、香港、タイ、シンガポール、マレーシアの順となっている。10年と12年のデータを比較すると大幅に減少した韓国や、ほぼ変化のない中国に比べ、台湾は17・5%と大きく伸びており注目される。 各国の観光予算比較 観光庁の予算101億円に対して、韓国は704億円、台湾は290億円と大きな差がある。政府観光局の支出総額でも、日本の30 億円に対して韓国観光公社では293億円と大きな差がある。「冬のソナタ」など韓国のドラマブームもこうした観光局の政策によるものであり、韓国では国を挙げて観光政策を実施している。これまで日本では「お茶」などをはじめとした、日本が発信したいものを紹介してきたが、近年では、「アニメ」や「日本食」など、海外の人達に人気のあるものを発信するようになり、また観光庁をはじめ日本政府観光局や在外公館などが連携協力し「オールジャパン」で訪日プロモーションを行うようになっている。訪日外国人観光客市場の現状は、12年数値では台湾、中国、香港でほぼ6割を占めており、台湾、香港の旅行者は個人旅行が中心となっている。 このようにアジアを中心として訪日外国人は後も増えることが予想され、そうした人達の宿泊先としてキャンプ場が利用されることが考えられる。必要不可欠な無線LAN 今後こうした外国人訪日客を受け入れていくためには必要な事がある。 「外国人旅行者が困ったこと」(観光庁)のアンケートによると、目的地までの公共交通の経路情報の入手や無料公衆無線LANの環境やコミュニケーションを挙げた人が多った。 この中で公共交通機関についは地下鉄の番号表示などで改善されつつあり、コミュニケーションについては、言葉ができるかどうかの問題より、その人が一生懸命コ 全国のキャンプ場の経営者やスタッフが集まりキャンプ場運営の課題を討議する「キャンプ場経営研究会」が2 月25日・26日東京で開催された。 日本オートキャンプ協会がキャンプ場運営の活性化を図るために毎年行っているもの。近年一部の観光地周辺のキャンプ場では訪日外国人のキャンパーの増加を受け、今後こうした海外からの利用者増が予想されることから今回のテーマは「国際観光とオートキャンプツーリズム」。まだ全国的には広がっていないものの現在我国の政策として観光立国を打ち出しており、訪日外国人観光客は今後も増えると考えられる。そうした時、アウトドアアクティビティーを楽しむ拠点として、また、自然を感じられる宿泊施設としてキャンプ場が活用されることが予想される。 はじめに玉川大学教授の折戸晴雄氏による基調講演が行われた。タイトルは「観光立国推進におけるオートキャンプ産業の在り方・外国人キャンパーの受け入れについて」(右記記事参照)。 今回参加したキャンプ場の中には、外国人利用者が増えていると感じているところはなかったが利用マニュアルに英語、中国語、韓国語のものを用意するなど今後を見据えて対応をしているキャンプ場もあった。 外国人受け入れの他、参加キャンプ場から様々な課題が出された。 新規需要開拓については道の駅利用者へのキャンプ場の魅力の発信。閑散期の需要喚起については、平日に利用可能な学生利用促進や、シーズン別料金の実施。またメールマガジンによる特別価格の案内など、各キャンプ場での様々な取り組みが紹介された。その他外部団体との協力については地元バス会社のイベントとの提携や、福利厚生団体との提携などについても話合われた。 同協会では来年2月に次回開催を予定。参加者は左記。(敬称略) 兼子将・羽鳥湖高原レジーナの森・福島県、小松克年・猪苗代湖モビレージ・福島県、秋田祐也・メープル那須高原キャンプグランド・栃木県、今村友昭・竜洋海洋公園オートキャンプ場・静岡県、寺澤学・赤礁崎オートキャンプ場・福井県、川口泰斗・ケニーズファミリービレッジ・埼玉県、鈴木章浩・有野実苑オートキャンプ場・千葉県、土井孝之・ほくせいふれあい財団・三重県。観光立国推進におけるオートキャンプ産業の在り方キャンプ場経営研究会基調講演キャンプ場経営研究会新規の需要開拓を話すミュニケーションをとるかどうかの問題で今後改善していく事は可能だ。 一番課題となるのは無料公衆無線LAN環境の問題だ。日本に比べて海外スマートフォン会社の利用料金は安く、訪日外国人の多くが旅行のツールとしてスマートフォンを活用している。国内においては今後、公衆無線LANの整備が訪日外国人の受け入れには必要不可欠である。 訪日旅行は今後、韓国や台湾だけでなくアジア各国に広がっていくことが予想されている。タイでは日本のレンタカー会社が日本でのレンタカーの扱い方講習会を現地で行うなど積極的な誘致が行われている。 訪日外国人の訪問先は現在は有名観光地が中心となっているが、そのエリアは想像以上のスピードで広がっている。今後はそうした観光地だけでなく訪日外国人が自分だけの旅を捜す時が来る。その時、多くの外国人がオートキャンプ場を訪れることになるだろう。折戸氏講演玉川大学教授 折戸晴雄国名国(観光庁相当) 予算規模政府観光局(JNTO 相当)支出規模( 括弧内は国からの助成で国の予算の内数)国及び政府観光局の支出総額日本国土交通省観光庁101 億円日本政府観光局(JNTO) 30 億円(20 億円) 111 億円韓国文化体育観光部観光産業局704 億円韓国観光公社293 億円(293 億円※うち95 億円が国からの助成、残り198 億円の大部分がカジノ収入)704 億円中国国家旅遊局不明国家旅遊局が政府観光局の役割も果たす不明香港商務及経済発展局旅遊事務署19 億円香港政府観光局65 億円(58 億円、左記19 億円とは別) 84 億円台湾交通部観光局290 億円交通部観光局が政府観光局の役割も果たす290 億円タイ観光スポーツ省観光局21 億円タイ政府観光庁178 億円(170 億円、左記21 億円とは別) 199 億円シンガポール通商産業省産業局119 億円シンガポール政府観光局131 億円(119 億円) 131 億円豪州資源エネルギー観光省観光局121 億円豪州政府観光局126 億円(107 億円) 140 億円(出典:観光庁2012)※その他には、亜細亜、欧州等各地域の国であっても記載のない国・地域が含まれる。※( )内は訪日外国人旅行者全体に対するシェア。※日本政府観光局(JNTO)資料より観光庁作戦(出典:数字が語る旅行業2013)